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April 17, 2006

オーガニック・ブームを後押しする女性心理

Photo_6オーガニック・ブームは今や、グローバルな現象だが、そうしたトレンドのキードライバーとなっているのは女性のようだ。オーガニックコーヒーやオーガニックコットンは言うに及ばず、最近ではオーガニック・タンポンの愛用者も世界各国で増えている。「環境」だけではモノは売れなくても、「環境」+「健康」となると話は別だ。なるほど…

ロハスやマクロビオティックなどのブームで、「オーガニック」は今や一般の人の間にも定着している。有機野菜やオーガニックコーヒーは普通だし、肌の弱い人はオーガニックコットンの肌着やシーツを使っている。

オーガニックコットンといえば、前回このコーナーで取り上げた(“Ethical Consumerism”) が、フランス人デザイナーの手によるおしゃれなスニーカーブランド“Veja”が飛ぶように売れているのも、一つには、オーガニックコットンと天然ゴムを使用しているからだそうな。

口に入れるものや、肌に触れるものに関しては、男性より女性の方が積極的にオーガニックをとりいれる傾向も見られる。その際たるものが、生理用品だ。オーストラリアを代表する日刊紙、シドニー・モーニング・ヘラルドによると、このところオーガニック・タンポンを選ぶ女性が増えているという。

男性にはぴんとこないかもしれないが、女性にとっては毎月必ず必要なもの。考えてみれば、デリケートな部分に触れるものだし、何でもいいわけではない。

オーガニック・タンポンに関心を持つ女性が急増したきっかけは、「タンポンは危険だ」と警告するe-mailが出まわったことだった。“タンポンショック症(TSS)”というものはもともと知られていたが、e-mailが警告しているのは、原材料の綿に農薬を多量に使っていることや、製造工程で漂白剤を使っているということ。科学的根拠はないが、アスベストやダイオキシンを含んでいる可能性があるともいわれている。

こうした意識の変化を背景に、オーストラリアのオーガニック・チェーンMacro WholefoodsSuper_3  では去年からオーガニック・タンポンを売り始め、大成功している。オーガニック・タンポンを扱う店はオーストラリアだけでなく、アメリカ、カナダ、イギリスなど世界各国で増えているし、drugstore.comのような大手ネット通販でも当たり前のように売っている。オーガニック・タンポンのウェブサイトも無数にある。唯一のネックは価格だ。ちなみにオーストラリアではオーガニック製品が普通のタンポンの2倍もする。

でも、オーガニックならカラダにも環境にもいいし…。とにかく選択肢が増えたのはいいことだ。

April 17, 2006 | | Comments (0) | TrackBack