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異文化間コミュニケーション・マーケティングの有機化学
ja
2008-03-13T17:28:14+09:00
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消失するセグメントマーケティングとグローバル族の台頭
https://acorn.typepad.jp/trends/2008/03/post-f0a9.html
多くの消費財メーカーにとって「ターゲティング」、すなわち「誰をどう狙うか」…は大...
<p>多くの消費財メーカーにとって「ターゲティング」、すなわち「誰をどう狙うか」…は大変重要な問題だ。狙う相手を間違えたら話にならないし、狙った相手は正しくても狙い方がまずければ弾はそれてしまう。だから効果的なターゲティングができるかどうかは、企業にとって死活問題ですらある。</p>
<p>この「ターゲティング」に最近、新しい潮流が生まれている。結論から先に言ってしまうと、それは「グローバル族」という考え方だ。そして、その根底にあるのは、狙うべき相手を正確に捉えられるようになるまで消費者を区分(セグメント)していこうという「セグメンテーション」アプローチからの離脱であり、「分ける」から「分けない」への発想の転換である。</p>
<p>そうした発想の転換例をご紹介する前に、まずは、トイレタリー業界における行き過ぎたセグメンテーションの揺り戻しとも言える現象から順に見ていこう。</p><p></p>
<p><img border="0" alt="080313_image7" title="080313_image7" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2008/03/13/080313_image7.jpg" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
※今回の記事は<a href="http://www.kokusaishogyo.co.jp/kokusai_syougyo/index.html">『国際商業』4月号</a>に寄稿したものに若干手を加えたものです。</p>
<p class="subtitle" style="clear: both;">ユーロモニターの調査で浮かび上がった新たな変化</p>
<p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2008/03/13/080313_image1.jpg" title="080313_image1" alt="080313_image1" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
化粧品・トイレタリー市場におけるマーケティングでこれまで欠かせなかった「セグメンテーション」という考え方が今後、大きく変わってしまう。それどころか、場合によっては「セグメンテーション」という考え方そのものが、なくなってしまうかもしれない。ちょっと気になるそんな予測をしているのは、ユーロモニターが昨年行った調査報告書「2007 Cosmetics and Toiletries Global Report」だ。</p>
<p>市場や消費者を細分化するセグメンテーション戦略をメーカー側が推し進めた結果、一つの商品のバリエーションが次から次へと誕生。選択肢が増えること自体は、消費者側からすれば歓迎すべきことだが、それもあくまで程度問題で、選択肢が増えすぎると消費者は圧倒され、混乱するのがオチだ。どれを選べばいいのか分からず、迷ってしまう。</p>
<p class="subtitle">混乱する消費者</p>
<p>先日、近くのドラッグストアにトイレットペーパーを買いにいったときのことだ。2枚重ねのものと1枚のもの。無地のものもあれば花柄や葉っぱの模様が入ったもの、さらには子供向けにサンリオのキャラクター「シナモロール」や、受験生用に英単語が印刷されたものもある。香料入りと無香料。香料といっても、「森林の香り」や「フローラルブーケ」から「ハーブの香り」、「茶の香り」、「桜の香り」まである。100%パルプもあれば再生紙配合のものもある。ダブル保湿で「花粉症でお悩みの方に最適」とうたったものもある。ところで、ティッシュなら花粉症対策も分かるけど、トイレットペーパーと花粉症ってどう関係するのでしょうね。また、プレミアムソフトエンボス加工で肌触りをよくしたものもあれば、「お肌にやさしい」天然ハーブオイル配合のものもある。これらがそれぞれ6ロール入りと12ロール入りのパッケージで、床から天井まで棚を埋め尽くしている。</p>
<p>「普通の4ロール入りトイレットペーパーを買ってきて」と頼まれていた筆者は、「さて、普通のってどれかな」と棚を眺めながら立ちすくむこと20分。要するにフリーズ状態に陥ってしまったのだ。結局、頼まれていた4ロール入りがないのに気づき、何も買わずに(買えずに?)店をあとにした。</p>
<p>「だからこそ、余分なものがついていず、シンプルで、よく知っている商品を選ぼうとする消費者が増えつつある」 ─ ユーロモニターの調査報告書もこう指摘する。</p>
<p class="subtitle">セグメンテーション離れをし始めた化粧品</p>
<p>同調査によると、口紅や香水など化粧品はいろいろと見比べ、じっくり品定めをすることを厭わない女性が依然多いものの、石鹸やハミガキなどの日用品ともなると、あまり迷うことなく選びたいという消費者が増えているとのこと。しかし、「セグメンテーション」から「シンプリフィケーション」へのこうした流れ(回帰)が化粧品にまで波及するのはおそらく時間の問題であろう。</p>
<p>米国ではすでに、ヘアケア、スキンケア、カラーコスメ、フレグランスなどでもこうした簡素化の兆しが見られるとか。皮膚科医などは、「良質のクレンザーとモイスチャライザーだけあれば十分」として、「3ステップ」フェイシャル方式を公然と批判。女性たちも専門家のこうした意見に耳を傾けたのであろうか、ユーロモニター調べのデータを見ると、アメリカでは2000年以降、化粧液・化粧水の販売額は一貫して下降線を辿っている。</p>
<p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2008/03/13/080313_image2.jpg" title="080313_image2" alt="080313_image2" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />こうしたセグメンテーション離れを化粧品メーカーにとって危機的状況と考えるかどうかは、見方の問題であろう。世界のトイレタリー大手は、むしろこうした流れをいちはやく「機会」としてとらえ、商品戦略に反映させている。</p>
<p>
たとえば、ロレアルは2007年2月、フェイシャル・モイスチャージェル「ビオテルム・ヘルシー・ディファレンス」を発売。ミネラル成分とアミノ酸と抗酸化物質を含む「ビオテルム・ヘルシー・ディファレンス」は、ノーマルスキンのケアにはこれ1本だけでOKというスグレモノである。また、P&Gの「パンテーン・プロ-Vクラシックケア」シリーズも同様の考え方に基づいて開発されたという。</p>
<p class="subtitle">
ライフスタイルという切り口</p>
<p>ユーロモニター・インターナショナル社のダイアナ・ドッドソン氏も指摘しているように、今回の調査結果は、性別や年齢層などで区分するいわゆる「デモグラフィック・セグメンテーション」という考え方を消費者自身が受け入れなくなりつつあるということを示唆している。</p>
<p>デモグラフィックな区分にとってかわって近年浮上してきたのが、ライフスタイルによる区分である。消費者はむしろ、どんなライフスタイルに共感するか、あるいはどのようなライフスタイルを共有しているかといった座標軸で分類されることを望んでいるというのがドッドソン女史の見方だ。</p>
<p class="subtitle">今後のトレンドをうかがう三つのキーワード</p>
<p>ちなみに、彼女はそうしたことを踏まえ、今後、世界の女性たちのあいだで主流になりそうなライフスタイルとして、「retreat」、「escape」、「indulge」という3つのキーワードを提示している。</p>
<p>「引きこもる」とか「退く」という意味の「retreat」は、ヘルスやウェルネスを重視したライフスタイルで、化粧品選びもナチュラル・オーガニック志向となる。また、「逃避する」を意味する「escape」は古きよき時代を懐かしみ、純朴さを大切にするライフスタイルで、ビンテージものや自家製あるいは地元のブランドに惹かれる。一方、耽溺するという意味の「indulge」は、ツウを自認し、ラグジャリーブランドやプレミアムな化粧品を志向するという。</p>
<p class="subtitle">行き着く先はセグメンテーションの消失?</p>
<p>こうしたセグメンテーションの簡素化の行き着くところ。それが、セグメンテーションの消失であり、「グローバル族」(global tribe)の台頭である。これがマスコミを賑わしはじめたのは昨年暮れのこと。12月10日付けウォールストリート・ジャーナル紙の、“Marketers Focus More On Global ‘Tribes’ Than On Nationalities”と題した記事などはその一例である。</p>
<p></p>
<p><img border="0" alt="080313_image3" title="080313_image3" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2008/03/13/080313_image3.jpg" />
</p>
<p>その記事の冒頭に紹介されているのは、スイスの補聴器メーカー、フォナックの事例だ。同社が2007年4月に発表した斬新なデザインの補聴器、新「Audeo」シリーズは全世界で爆発的な人気を博した。
</p>
<p>そもそも補聴器というのは、既に使用している人はともかく、はじめて使用する人にとっては心理的抵抗感のある商品だ。どの国でも、50歳を過ぎた人の多くが聴力に問題があるといわれているのにもかかわらず、頑としてそれを認めようとしない。老いを自覚させられるからであろう。</p>
<p class="subtitle">違いよりも共通項に着目</p>
<p>それなのに、この新「Audeo」シリーズは、まさにそうしたファーストタイマーの獲得に成功し、しかもその多くがベビーブーマーであったという。同社のバレンティン・シャペロCEOによると、その秘訣は、国籍や人種の違いに関係なく、世界中のベビーブーマーに共通する「ファッション・コンシャス」という特性に着目したマーケティングを展開したためであるという。だからこそ、いわゆる「補聴器」ではなく、「パーソナル・コミュニケーション・アシスタント」というポジショニングにし、かつそれに見合ったファッショナブルで楽しいデザインにしたのである。</p>
<p><img border="0" alt="080313_image4" title="080313_image4" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2008/03/13/080313_image4.jpg" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
たしかに、新Audeoシリーズは、補聴器というよりはイヤフォンのようなモダンなデザインで、色も15色の中から自由に選べる。広告にもヘッジファンドマネージャー兼アマチュアボクサーといった若々しく見える顧客を起用し、12ヶ国語で展開している。従来の補聴器の広告ではありえなかった同社の斬新な広告は、業界関係者からも、「クールでセクシー」ともっぱらの評判だ。</p>
<p>「ヨーロッパ人であろうとアメリカ人であろうとベビーブーマーの心理は似ている。その心理に働きかけることで彼らにリーチすることができる」とシャペロ氏は指摘している。</p>
<p class="subtitle">多国籍企業にとって“福音”</p>
<p>こうした、違いよりも共通点に着目した「グローバル族」という考え方が今、注目を集めているのは当然だ。なぜなら従来、多国籍企業は年齢や年収等にあわせて消費者の細分化を進めたため、“命中の精度”は上がったものの、全体としてのマーケティング効率は低下。しかも同じセグメントの消費者でも国や地域によって嗜好や価値観も異なるため、商品をその都度、カスタマイズしなくてはならず、さらにお金がかかる。そうした悩みを抱えている多国籍企業にとって、「いいんですよ、違いなんか忘れて…共通項に着目すればいいんです」というのはまさに福音である。</p>
<p class="subtitle">共通項マーケティングを推し進めるP&G</p>
<p><img border="0" alt="080313_image5" title="080313_image5" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2008/03/13/080313_image5.jpg" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
こうした福音にトイレタリー最大手のP&Gが気がつかないはずはない。実際、P&Gのグローバル・ヘルス&フェミニンケアのプレジデント、メラニー・ヒーリーも「世界各地でグローバル族が誕生しつつある」と述べている。彼女の言う“グローバル族”には、ネット上でつきあい、音楽もファッションの好みも似ている若者たちだけでなく、キャリアと家庭の両立を図る働く女性たち、そしてフォナック社が着目したベビーブーマーも含まれる。</p>
<p>「こうしたグローバル族に対しては、差異よりも共通点に焦点を当てた方がビジネスチャンスも生まれる」と彼女は指摘している。</p>
<p>実際、P&G社が調査したところ、十代の女性は世界中どこでも、思春期に対し同じような悩みや疑問を持っていることが分かったという。同社のウェブサイト“ビーイング・ガール.com”の担当者、ボブ・アーノルドも、「ということは、ウェブサイトに一回、同じ答えをアップすれば、あとはそれを現地の言葉に翻訳すればいいということで、これは効率化につながる」と語っている。</p>
<p>さらに、P&G社製生理用品「オールウェイズ(ウィスパー)」のグローバル・ブランド・フランチャイズ・リーダーであるジェームズ・ハスケットも、「従来は、それぞれの国ごとに、その国に共通して見られる希望や夢は何かということを発見しようとしてきたが、真の共通点はむしろ国境の壁を超えた同じ世代間で見られるようになった」と指摘する。</p>
<p>もちろん、だからといって同社がまったく同じ生理用品を世界各地で売っているというわけではない。「オールウェイズ・フレッシュ」にしても、米国と中南米では香料入りのものを、それ以外の地域では無香料のものを、といった具合だ。</p>
<p class="subtitle">化粧品のマーケティングにも変化が…</p>
<p><img border="0" alt="080313_image6" title="080313_image6" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2008/03/13/080313_image6.jpg" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
世界130カ国で化粧品を販売するエスティローダーの「クリニーク」も、顧客の国籍によって商品を違えるのではなく、肌質によって商品を違えている。「インターネットの普及により、美容やファッションに対する女性の嗜好もまた世界共通になりつつある」と同社のリン・グリーンCEOも指摘している。</p>
<p>なお、調査会社ニールセンが昨年、世界各国で実施した調査でも、こうした共通項は世界的規模で見られる。世界の消費者の3割までもが「美容に費やす金額が自分たちの親の世代と比べて増えた」と答えているほか、「メトロセクシャル」を是認した人が78%にも上ったという事実は、こうした傾向が女性に限ったものでないことを如実に物語っている。</p>
<p class="subtitle">グローバル族をリードする二つの世代</p>
<p>さて、最後に、多国籍企業の関心を集めている「グローバル族」そのものについても簡単に触れておこう。将来はグローバル族の範囲もさらに広がっていくものと思われるが、現時点でグローバル族の代表格とされるのは、「ジェネレーションY」と「ベビーブーマー」の二つである。<br />もともとはアメリカで生まれた世代呼称なので、アメリカを例にとって説明すると、「ミレニアルズ」とも呼ばれる「Y世代」は、1977年から1997年のあいだに生まれた人たちで、アメリカの人口の3割を占め、戦後の1946年から1964年のあいだに生まれた「ベビーブーマー」とほぼ同数である。ちなみに、カナダでは「ブーミーズ」、英国では「バルジ」、日本では「団塊」と呼び方こそ違え、人口ピラミッドで見ると、ほぼ同様のふくらみが世界中で見られる。</p>
<p>まずは分かりやすい「ジェネレーションY」から見ていくと、この世代の最大の特徴は、なんといっても、彼らが幼児期からインターネットなどデジタル環境の中で育っているという点である。パソコンをおもちゃがわりに使って遊んだ彼らにとって、パソコンは仕事の道具である以前に、まずもって「エンタテインメントのツール」であり、また、世界的なブームとなっているSNSやブログを牽引しているのも彼らだ。</p>
<p>また、そのすぐ上の世代である「ジェネレーションX」とはメンタリティも行動様式も異なり、X世代の属性をあらわすキーワードが「幻滅」、「反抗的」、「悲観的」というネガティブなものが多かったのに対し、Y世代には、「楽天的」、「理想主義的」、「能力のある」、「自信のある」といったポジティブな属性が目立つ。</p>
<p class="subtitle">Web 2.0のシルクロード</p>
<p><a href="http://acorn.typepad.jp/trends_and_ideas/2007/11/post_516e.html">本誌11月号</a>でも紹介したように、昨年7月2日号の『ビジネスウィーク』誌が「ウェブの子供たち」と題して一大特集を組んでいるが、その特集の主人公もまた世界に広がるこのY世代である。同特集は、「数年前であればこうした現象は起きなかったであろう。だが、今ではデジタル世代の若者たちが、国籍や人種の壁を超えて、地球規模で瞬時にアイディアを交換し、噂を広める。彼らは、いわばWeb 2.0と若者文化のグローバリゼーションが融合したようなひとつの巨大なコミュニティを形成している」と指摘し、なかでも、Web 2.0世代の若者たちが特に多く活動している30都市を結んだ帯を、「Blog Belt(ブログ・ベルト)」と名づけている。いわば21世紀のシルクロードである。</p>
<p>このブログ・ベルトは、ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、ヒューストン、アトランタ、シアトル、サンディエゴといったアメリカの都市だけでなく、ロンドン、ローマ、マドリッド、トロント、パリ、シンガポール、ジャカルタ、メキシコシティ、モントリオール、北京、モスクワ、ムンバイをつないでいる。</p>
<p>しかも、そこにはヒエラルヒーは存在しない。アメリカが情報やモノの流れの中心に存在するといった構図ではなく、互いに対等なフラットな関係にある。同じ価値観や流行を共有する若者が増えているのだ。</p>
<p>ちなみに、前出のウォールストリート・ジャーナル紙が彼らを「グローバル・セグメント」ではなく、「グローバル族」と命名したのにもワケがある。「セグメント」はメーカー側が、なんらかの意味で同質の消費者グループとして区分したものであるのに対し、「族」は“kinship”(親近感)でつながった集団である。だから、そこには「結びつき」なり「連帯感」がある。</p>
<p class="subtitle">QVCはベビーブーマーにとってのSNS?</p>
<p>そうしたグローバル族のもう一つの代表グループ、「ベビーブーマー」を世界規模で結びつけ、均質化の方向に向かわせているのは何であろうか。Y世代と違って、幼児期からデジタル環境で育ったわけでもない。SNSやブログに興じている人もごく小数派だ。</p>
<p>詳細は別の機会に論じるとして、Y世代よりはるかに年上の彼らを地球規模で結びつける上で、QVCに代表される国際的テレビショッピング・チャンネルが果たしている役割は無視できないであろう。「ベアミネラル」が昨年、なぜ突如、地球規模で爆発的に流行したかを考えてみれば、そのことは容易に想像がつく。</p>
<p></p>
<p></p>
<div align="right">吉崎 弘高(代表取締役社長)</div>
acorntokyo
2008-03-13T17:28:14+09:00
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今年もお世話になりました
https://acorn.typepad.jp/trends/2007/12/post-2f44.html
はやいですね。2007年もあと1週間ちょっとで除夜の鐘が響きわたります。 私たち...
<p>はやいですね。2007年もあと1週間ちょっとで除夜の鐘が響きわたります。</p>
<p>私たちもこの1年、「響きあうこころ。生まれるパワー。」をモットーに、<br />ときどきつまずきながらも、ひたむきに仕事をすることができました。</p>
<p>これも皆さまがたお一人おひとりが支えてくださったからこそと感謝して<br />おります。そんな感謝の気持ちを込め、また皆さまがたと一緒にすてきな<br />クリスマス、そしてお正月が迎えられますようにとの願いをビジュアルに<br />してお届けいたします。</p><p><img border="0" alt="071221greetings" title="071221greetings" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/12/21/071221greetings.jpg" />
</p>
<p>ところで、私たちの社名「エイコン(acorn)」は、童謡の「どんぐりころ<br />ころ」でお馴染みのあの「どんぐり」のことです。縄文時代はアワやヒエと<br />並び大切な主食だったそうですよ。</p>
<p>どれもころころと丸くて、同じに見えますが、よく見ると、一粒、一粒、<br />かたちも違うし、性格も異なります。私たちも同じです。たった数粒の<br />どんぐりですが、それぞれの個性を生かしながら、皆さまがたのメッセージが<br />相手の心に響き、そして互いに響きあうよう、力をあわせてまいります。</p>
<p>2008年が良い年でありますように。</p>
<p></p>
<div align="right">株式会社エイコン 一同</div>
acorntokyo
2007-12-21T18:16:18+09:00
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若者を虜にする秘訣とは…
https://acorn.typepad.jp/trends/2007/11/post_516e.html
ひょっとしてあなたも、「今どきの若者は…」とため息をもらしていませんか。ま、理由...
<p><img border="0" alt="071102_bcww4" title="071102_bcww4" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/11/02/071102_bcww4.jpg" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />ひょっとしてあなたも、「今どきの若者は…」とため息をもらしていませんか。ま、理由は人それぞれでしょうが、要するに、“大人”にとって彼らが「理解不能な存在」だからでしょうね。</p>
<p>こうした理解不能な種族とどう心を通じ合うかは、親御さんや大学の先生にとっても頭の痛い問題ですが、若者を顧客として取り込もうとする企業にとっては、それこそ死活問題です。テレビも見ないし、新聞なんか触ったこともないという人に普通の方法じゃリーチできませんし、そもそも広告に対する不信感の強い世代です。</p>
<p>そんな「今どきの若者」の関心を惹きつけるため世界中の企業が悪戦苦闘するなか、それに見事に成功している企業があります。まずはそのキャンペーン“Bom Chicka Wah Wah”をご紹介しましょう。</p>
<p>(注)過激な内容を含みますので、職場でご覧になる方はご注意ください。</p><p class="subtitle">さかりのついた雌狼の声!?</p>
<p>“Bom Chicka Wah Wah”(ボムチカワッワッ)。これは発情期のメスの狼が発する鳴き声です。しかも、鳴き声だから言葉の壁はない(?)ので、男性を誘惑する全世界共通の表現として使える。面白いことに着目する企業もあるもんですね。何を隠そう、あの世界的多国籍企業ユニリーバです。</p>
<p><object width="392" height="349" align="center"><param name="movie" value="http://www.axebcww.com/swf/external_player.swf?flvToLoad=http%3A%2F%2Fwww.axebcww.com%2Fvideos%2Fmusic_video%2Fus%2Fbcww_video.flv" /><param name="wmode" value="transparent" /><embed width="392" height="349" src="http://www.axebcww.com/swf/external_player.swf?flvToLoad=http%3A%2F%2Fwww.axebcww.com%2Fvideos%2Fmusic_video%2Fus%2Fbcww_video.flv" type="application/x-shockwave-flash" wmode="transparent"></embed></object></p>
<p>ユニリーバ社は今、この“<a href="http://www.axebcww.com/main.php?loc=us">Bom Chicka Wah Wah</a>”をコンセプトに、テレビやYouTube、オンラインゲームなどを通して、若者向けボディスプレー「アックス」のキャンペーンを世界各国で展開しています(日本でも変わったテレビCMで話題になったのでご存知の方も多いと思います)。</p>
<p>たとえば、“Bom Chicka Wah Wah Girls”という3人組のセクシーな女性バンドの動画をYouTubeにアップしたり、ヨーロッパの4都市でライブ演奏も行ったりといった具合です。彼女たちが歌っている曲の題名も、「Bom Chicka Wah Wah: It’s the Libido’s Mantra」と結構、刺激的です。</p><br /><p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/11/02/071102_bcww1.jpg" title="071102_bcww1" alt="071102_bcww1" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
オンラインゲームも何種類かありますが、「<a href="http://lynxeffect.com.au/">DIRTY GIRLS</a>」と銘打ったゲームでは、泥だらけになった二人の内、自分好みの女の子を選び、「アックス・ボディジェル」をしみこませたスポンジで泥を洗い流す。実際にはスポンジの形をしたカーソルのポイントで画面上の女性の身体をこするわけですが、一定時間のあいだにどれだけ彼女をきれいにできたかで獲得ポイントが違ってきます。</p>
<p class="subtitle">もう誰にも止められません</p>
<p>こうなると、そこから先は若者たちの出番です。“Bom Chicka Wah Wah”の虜になった何千万人もの若者たちが次々とブログで取り上げたり、携帯やインスタントメッセージで友達に教えたり、写真共有サイトの<a href="http://www.flickr.com/">フリッカー</a>にアップしたり、世界的なコミュニティサイトの<a href="http://www.myspace.com/">マイスペース</a>、ソーシャルニュースサイトの<a href="http://digg.com/">Digg</a>にアップしたり…</p>
<p>震源地であるユニリーバの手を離れ、放っておいてもどんどん口コミが世界中に広がっていきます。もう誰にもその勢いを止めることはできません。</p>
<p class="subtitle">Web 2.0のシルクロード</p>
<p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/11/02/071102_bcww2.jpg" title="071102_bcww2" alt="071102_bcww2" /><br />Source: <a href="http://www.businessweek.com/magazine/content/07_27/b4041402.htm">BusinessWeek</a>
</p>
<p>数年前だったらこうした現象は起きなかったでしょう。でも、今ではデジタル世代の若者たちが国籍や人種の壁を超え、地球規模で瞬時にアイディアを交換し、噂を広めているのです。Web 2.0と若者文化のグローバリゼーションが融合した巨大なコミュニティの誕生です。なかでもWeb 2.0世代の若者たちが特に多く活動している30都市が今、帯状に地球を取り囲んでおり、「Blog Belt(ブログ・ベルト)」と呼ばれています。</p>
<p>このいわば「21世紀のシルクロード」は、ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、ヒューストン、アトランタ、シアトル、サンディエゴ、といった米国の都市だけでなく、ロンドン、ローマ、マドリッド、トロント、パリ、シンガポール、ジャカルタ、メキシコシティ、モントリオール、北京、モスクワ、ムンバイをつないでいます。</p>
<p>しかも、アメリカがこの情報の流れの中心に存在するといったヒエラルヒー構造ではなく、互いに対等なフラットな関係です。こうして、同じ価値観や流行を共有する若者が増えているのです。今どきの若者を相手にマーケティングする場合、アメリカ的な発想ではだめだし、米国市場だけを思い描いていたのでは成功しないと言われるのも当然ですね。</p>
<p>でも、このシルクロード、落とし穴が多いのです。ナイキのサッカー・ソーシャルネットワーキング・サイト“<a href="http://www.joga.com/">Joga.com</a>”をはじめとして、多くの企業がこれに挑戦しては挫折をしています。ヒットを連発しているユニリーバはむしろ稀有な例でしょう。同社の場合、バートル・ボーグル・ヘガーティ(BBH)など、広告代理店の卓越した発想力とクリエイティビティ。そして、斬新なマーケティング手法を駆使して大胆な実験を繰り返してきたユニリーバのマーケティング・チーム。その両者の歯車が見事にかみ合った結果なのでしょう。</p>
<p class="subtitle">なぜ、ユニリーバは成功したのか?</p>
<p>「アックス」キャンペーンでいえば、そのセクシーさを成功の要因に挙げる人もいますが、それだけではありません。たしかに2002年の対米ローンチ以降、アックスは一貫して従来の制汗剤の広告からすれば超過激なキャンペーンを展開しています。でも、これらを単にセクシー路線のキャンペーンとしてみるのは、氷山の一角だけを見ているようなものです。</p>
<p>むしろ、若者の心理や欲求などを若者の目線で理解できる洞察力。そして、そこから出発し、「制汗剤」の概念を変えて、新しいカテゴリーを創出した点にこそ成功の秘訣があります。汗を抑え、汗の臭いを消すという“機能”を重視したのが従来の「制汗剤」。でも、十代の若者はそうした機能よりもむしろ香り(フレグランス)に対する欲求が強いことに気づいたユニリーバは、徹底してその欲求に応える戦略を選んだのです。ユニリーバ自身、アックスを決して「制汗剤」とか「デオドラント」と呼ばず、「フレグランス」とか「ボディスプレー」と称しているが、その理由もここにあります。</p>
<p>今年、導入された日本でも発売開始から6週間以内にシェア12%を獲得。また、対米ローンチの翌2003年には米国市場で5,000万ドルを売り上げ、以後、二桁台の伸びを維持。そして2006年にはついに競合P&G社の「オールドスパイス」を金額ベースで抜き、一位の座を獲得しました。</p>
<p class="subtitle">右脳 vs. 左脳</p>
<p>最後に、P&Gと比較しながら、ユニリーバの企業体質にも触れておきましょう。両者のメンタリティの違いが、「なぜユニリーバにできて、他の企業にはできないのか」という問いに対する示唆を含んでいるからです。</p>
<p>『<a href="http://adage.com/">アドエージ</a>』誌のコラムニスト、ジャック・ネフが次にように指摘しています。「P&Gは一対一の消費者インタビューのような定性調査の場合ですら、カテゴリー、商品、機能といった要素をあたかも左脳から消し去れないように見えるのに対し、ユニリーバのやり方は “人類学的”で、人の行動や気持ちの変化をただ観察する」</p>
<p>ここからは、「左脳のP&G」対「右脳のユニリーバ」という図式が見えてきますね。実際、ネフ氏が傍聴した「アックス」のセッションでは、若い男性がたとえば童貞を失ったときにどのような気持ちになるかといったレベルにまで話が及んだそうで、「こういうことはP&G社のセッションではお目にかかったことがない」と彼はコメントしています。</p>
<p>右脳ってやはり大切なんですね。</p>
<p></p>
<p></p>
<div align="right">吉崎 弘高(代表取締役社長)</div>
<p></p>
<p><img border="0" alt="071102_bcww3" title="071102_bcww3" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/11/02/071102_bcww3.jpg" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
※今回の記事は<a href="https://secure01.red.shared-server.net/www.kokusaishogyo.co.jp/kokusai_syougyo/back_kokusai_syogyo_2007.html#11">『国際商業』11月号</a>に寄稿したものから抜粋し、若干手を加えたものです。詳細は同誌をご参照ください。</p>
acorntokyo
2007-11-02T12:32:07+09:00
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夏だ!キャンプだ!…会議だ!?
https://acorn.typepad.jp/trends/2007/08/post_0a08.html
お盆休みの季節です。郷里に帰省したり、子供たちとキャンプをしたり… というわけで...
<p>お盆休みの季節です。郷里に帰省したり、子供たちとキャンプをしたり…
</p>
<p><img border="0" alt="070813_unconference" title="070813_unconference" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/08/13/070813_unconference.jpg" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
というわけで、今回のテーマは「キャンプ」です。ただ、キャンプとは言っても、アウトドアのキャンプじゃありません。「キャンプ」という名のカンファレンスです。</p>
<p>急速な勢いで世界中に広がり、市場規模数十兆円といわれる世界のコンベンション・ビジネスを脅かしつつある「キャンプ」。それは発想から運営方法まで、すべてにおいて従来のカンファレンスと正反対であるため、「アンカンファレンス」とも呼ばれています。</p>
<p>それが今、なぜ多くの人々を虜にし、熱烈な「キャンパー」にしているのでしょうか。柔軟な発想の持つパワー、その秘密を覗いてみましょう…。</p><p class="subtitle">居眠りを誘うconference</p>
<p>パネリストの豪華な顔ぶれにつられ何万円かを払って参加したものの、途中で居眠りするか、しないまでも新しい発見は結局ほとんどない。そんな苦い経験をしたことはありませんか?</p>
<p>それは、カンファレンスがコンベンションという「ビジネス」だからです。一流の会議場を使うから会場費もばかになりません。元を取るため、できるだけたくさんの参加者を集めようとして、高名なパネリストをそろえるわけですが、こうした「客寄せパンダ」も高くつきます。また、早くから集客を開始するには、できるだけ事前に告知する必要があります。そのため、アジェンダも何ヶ月も前から周到に考え、組み立てなくてはなりません。要するに、すべてがあらかじめ決められ、お膳立てされている…それがカンファレンスなのです。</p>
<p>カンファレンスの主催者は、あらかじめ想定したシナリオどおりにことが進むことを期待するものです。だから予想外のハプニングもなければ、聴衆とのやりとりで話が盛り上がるといったこともありません。</p>
<p>そして、すべてにおいてこの反対を行くのが「アンカンファレンス(unconference)」です。</p>
<p class="subtitle">逆転の発想、unconference</p>
<p>たとえば、テーマは決まっていても、アジェンダは当日になるまで分かりません。パネリストと聴衆とを明確に区別しないどころか、参加者全員がパネリストとして発言します。発言しなかった人も、当日の模様を撮影して写真をアップしたり、ポッドキャスティングしたりします。自分のブログで取り上げる人もいれば、動画をアップする人もいます。要するに全員が“参加”するのです。アンカンファレンスのウェブサイトが「ウィキ」というコラボレーション・ツールを使っているのも、全員参加という趣旨を考えれば頷けます。服装もカジュアルです。さらになんと、参加費は無料か実費程度です。</p>
<p>そしてもっと重要なこと…それはとにかく楽しいという点です。</p>
<p class="subtitle">常識のワナ</p>
<p>アジェンダも決まっていない、パネリストもいない…となれば、「収拾のつかない」事態になると思うかもしれません。しかし、それは“常識”のワナです。実際には、“収拾がつかない”どころか、一つのアイディアが刺激となって別のアイディアを次々と生み出し、通常のカンファレンスではあり得ない無数のアイディアが噴出するケースが多いのです。</p>
<p>変化が日々起きているインターネット時代の今日、そもそも何ヶ月も前にアジェンダを予定しておいても、カンファレンス当日までにはアジェンダが古くなってしまう…シリコンバレーなんかでは特にそうです。予定することが難しいのならば、それを解決するためには、一見逆説的ですが、「予定しない」ことです。そこにアンカンファレンスの妙味があります。</p>
<p class="subtitle">増え続ける「キャンプ」という名のunconference</p>
<p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/08/13/070813_dave.jpg" title="070813_dave" alt="070813_dave" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
実は、アンカンファレンス自体は、決して目新しいものではありません。「アンカンファレンス」という言葉は、1998年ごろ、XML言語の開発者たちの間で誕生しました。そして、RSS 2.0やウェブログの生みの親として知られるデイブ・ワイナーによって、2004年ごろから広がりだしたのです。</p>
<p>でも、アンカンファレンスがアメリカのIT業界を中心に、幾何学的なスピードで増殖し始めたのは最近です。実際、「○○キャンプ」と称するアンカンファレンスが、「マッシュアップ・キャンプ」、「フー・キャンプ(Foo Camp)」やそれに対抗して誕生した「バー・キャンプ(下の動画がその様子です)」、さらには平日の夜に2~3時間ずつ開かれる「デモ・キャンプ」、ビデオゲームの「ゲーム・キャンプ」など、この1、2年で、雨後の筍のように増え続けています。</p>
<p><object width="425" height="350"><param value="http://www.youtube.com/v/pRtHeBnTdGw" name="movie" /><param value="transparent" name="wmode" /><embed width="425" height="350" wmode="transparent" type="application/x-shockwave-flash" src="http://www.youtube.com/v/pRtHeBnTdGw"></embed></object></p>
<p>しかも、こうした波は、アメリカやカナダだけでなく、急速に地球規模で広がりつつあります。今年4月にはブラッセルで「バー・キャンプ」が、5月にはイタリアのボローニャで「バー・キャンプ」の女性版、「フェム・キャンプ(FemCamp)」が開催されました。7月にはシンガポールで「ポッド・キャンプ」が開かれ、9月にはアイルランドで「ポッド・キャンプ」が、ニューデリーで「OSSキャンプ」が、そして上海で「バー・キャンプ」が予定されています。</p>
<p class="subtitle">アンカンファレンスを覗いてみると…</p>
<p>ではここで、アンカンファレンスのイメージを具体的につかんでいただくため、ビジネスウィーク誌の最近の記事を参考にしながら、今年4月に開催されたアンカンファレンス「Web2Open」の様子をご紹介しましょう。</p>
<p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/08/13/070813_unc_pic1.jpg" title="070813_unc_pic1" alt="070813_unc_pic1" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
サンフランシスコのモスコーンセンターの2階で開かれたWeb2Openの呼びかけ人はクリス・メッシーナという26歳の青年と彼の仲間たちです。彼らは椅子の上に立って、約80名の参加者にそれぞれ3つの「タグ」を使いながら、自己紹介するよう呼びかけます。もちろんマイクロフォンなどなしです。</p>
<p></p>
<p><object width="425" height="350"><param value="http://www.youtube.com/v/8B3h0svTIik" name="movie" /><param value="transparent" name="wmode" /><embed width="425" height="350" wmode="transparent" type="application/x-shockwave-flash" src="http://www.youtube.com/v/8B3h0svTIik"></embed></object></p>
<p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/08/13/070813_unc_pic2.jpg" title="070813_unc_pic2" alt="070813_unc_pic2" />
</p>
<p>それから各自がしゃべりたいテーマを黒板にポストイットで貼っていきます。黒板には縦に1時~1時50分、2時~2時50分といった50分刻みの時間枠があり、横軸には「アルファ」「ベータ」といった分類で区切られた手書きのマス目があります。その空いているところにトピックと自分の名前を書いたポストイットを貼っていくという仕組みです。ただ、クリスに言わせると、このグリッドはあっという間に埋まってしまうので、空き枠を探すのは至難の技とか…
</p>
<p></p>
<p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/08/13/070813_unc_pic3.jpg" title="070813_unc_pic3" alt="070813_unc_pic3" />
</p>
<p>ロビーでは、アイディア募集のプラカードを首からぶらさげている若者もいて、ちょっとしたお祭り気分です。また、会議室では、一生懸命、自分のアイディアを説明している参加者もいれば、床に寝転がって一休みする参加者もいるといった具合です。
</p>
<p class="subtitle">アンカンファレンス急増の背景</p>
<p>デイブ・ワイナー(前出)は、unconferenceの人気が急上昇している理由が「無言の聴衆の中に埋もれている知の発掘を可能にした点」にあるとして、次のように説明しています。</p><blockquote><p>「これまでのカンファレンスだと、パワーポイントの長ったらしいプレゼンが終り、Q&Aがくるまでは、聴衆はただひたすら客席でじっと大人しく待っているしかなかった。どれほどいい意見やアイディアをもっていても、それを発言する機会がない。話す人と聴く人とが完全に分かれており、その間に壁があるのだ。しかし、参加者全員が『話す人』兼『聴く人』のアンカンファレンスでは、両者を隔てていた壁はもはやない」</p></blockquote><p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/08/13/070813_unc_2feet.jpg" title="070813_unc_2feet" alt="070813_unc_2feet" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
アンカンファレンス運動の背景には商業主義への反発もあります。どんなコンベンションでも、そこには必ず、「特定の商品やサービスを売り込みたい」とか「自社の知名度を上げたい」といった主催者側の思惑があり、その思惑にそってアジェンダが決められ、パネリストが選ばれる。「そうした思惑に乗るためになぜ何万円もの参加料を払わなくちゃならないんだ」という反発です。その意味で「アンチ商業主義」はアンカンファレンスの特徴の一つです。また、「ゆるゆる」のアンカンファレンスですが、最低限のルールはあります。</p>
<ul><li>一人ひとりが“参加者”であること。飽きたり、自分が貢献できないと分かれば、途中でも席を立つこと。 (これは、二本足の法則<The Law of Two Feet>として知られています)</li>
<li>参加者に対するセールス・ピッチはご法度。</li>
<li>すべてが質疑応答時間。質問があればその場ですること。</li></ul>
<p>とはいえ、ルールは必要最小限にとどめ、予定は立てないという「ゆるやかな仕組み」こそが、アイディアの「創発」を可能にしているのでしょう。</p>
<p>最後にカンファレンスとアンカンファレンスの対照的相違点を並べてみました。これを見ながら、アンカンファレンスの意義に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。</p>
<p></p>
<p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/08/13/070813_chart.jpg" title="070813_chart" alt="070813_chart" /></p><br /><p></p>
<p></p>
<div align="right">吉崎 弘高(代表取締役社長)</div>
acorntokyo
2007-08-13T11:55:56+09:00
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今、「CMO」が話題になっているワケとは…
https://acorn.typepad.jp/trends/2007/05/post_98b1.html
どうやら、ケイト・マドックス(Kate Maddox)女史の予測どおり、今年は新...
<p>どうやら、ケイト・マドックス(Kate Maddox)女史の予測どおり、今年は新たなCMO元年(Chief Marketing Officer:最高マーケティング責任者)になるのかな…キンバリー・クラーク社の人事に関する最新ニュースを読んでいて、そんな気がしてきました。</p>
<p>昨年暮れ、一つの予測レポートがちょっとした話題になりました。アメリカの業界誌『<a href="http://www.btobonline.com/">BtoBマガジン</a>』が大手企業や広告代理店や媒体社などに対してヒアリング調査を行い、それに基づいて発表した「<a href="http://www.btobonline.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20061211/FREE/612110728&SearchID=73280231892288">2007年マーケティング関連の10大トレンド予測</a>」です。</p>
<p><img border="0" alt="070507_cmo1" title="070507_cmo1" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/05/06/070507_cmo1.jpg" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
これを担当したのが同誌のシニア・レポーター、マドックス女史。ここで彼女は10大トレンドのトップに「CMOの影響力増大」を挙げました(ちなみに2番目は昨今話題の「Web 2.0」、3番目が「マーケティングのグローバル化」)。</p>
<p>“CXO先進国”のアメリカにおいて、「労多くして報われない」ことで知られていたCMO。そのCMOがここへきて、脚光を浴びつつあるのには、どうやらワケがありそうです。</p><p class="subtitle">最もストレスの多い、最も在任期間の短いポスト</p>
<p>まずは、CMOが「労多くして報われない」ポストであることを物語るショッキングなデータをご紹介します。</p>
<p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/05/06/070502_cmo_g1_2.gif" title="070502_cmo_g1_2" alt="070502_cmo_g1_2" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
エグゼクティブサーチの世界大手、<a href="http://www.spencerstuart.com/">スペンサースチュアート社</a>が<a href="http://www.spencerstuart.com/practices/consumer/publications/744/">2004年、全米上位100社に対して行った調査</a>では、CEOの17業種平均在任期間が約54ヶ月なのに対し、CMOはわずか23ヶ月弱(表1)。でも、その程度で驚いてはいけません。業種別でCMOの寿命が最も短いアパレル・メーカー(10ヶ月)では、CEOの平均在任期間は逆に229ヶ月という最長命を誇る、という凄まじい格差が見られます。</p>
<p><img border="0" alt="070502_cmo_g1" title="070502_cmo_g1" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/05/06/070502_cmo_g1.gif" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
それどころか、同社が昨年行った<a href="http://www.spencerstuart.com/about/media/39/">2回目の調査</a>では、この短命ポストのCMOが2004年以降、年を追うごとにさらに短命化しているという気になる結果が出ています(表2)。</p>
<p>ちなみに同調査では、消費財大手100社のCMO平均在任期間が23.2ヶ月であるのに対し、CFOが39.4ヶ月、CIOが36.4ヶ月ですから、CEOは言うに及ばず、頭に「C」のつくいわゆるCXOのどれと比べても、CMOの短命ぶりは際立っています。</p>
<p>「CMOはアメリカの企業で今、最もストレスの多い、最も在任期間の短いポスト」とAdAge誌が評しているのも頷けます。ところがどっこい、平均値だけみればたしかにCMOは短命化の一途を辿っているのでしょうが、質的には大きな変化…新時代の到来…が感じられます。</p>
<p class="subtitle">新CMO時代に向けて動き出したキンバリー・クラーク社</p>
<p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/05/06/070507_cmo2.jpg" title="070507_cmo2" alt="070507_cmo2" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
そんな質的変化を物語る最新の事例が、冒頭で触れたキンバリー・クラーク社の動きです。同社は昨秋、ケロッグ社からトニー・パーマーを初代CMOに迎えたばかりですが、その新CMOのイニシアチブの下、今年4月になって大胆な施策を次々と打ち出しました。マーケティング予算の大幅増だけでなく、予算配分をテレビ中心の既存メディアから新しいメディアにシフトすることを発表。同時に3つのマーケティング関連ポストを新設し、すべて社外から人材を登用するなどマーケティング強化に積極的に取り組み始めたのです。なお、これらのマーケティング関連ポストは重要な意味をもっているので、少し詳しく見ておきましょう。</p>
<p>全事業のブランド戦略を司るVP-global brandsにはコカコーラ社CMO、Andrew Bienkowskiをスカウト。ナレッジマネジメントを担当するVP-global marketing knowledge and intelligenceにはm&m'sで有名なマーズ社の経営陣からRoger Chackoを抜擢。広告会社やマーケティング会社との関係を統括するポスト、VP-global integrated marketing communicationsにはレオバーネットの役員、Clive Sirkinを一本釣りするといった具合です。</p>
<p>パーマー自身はこの人事の目的について、「マーケティング投資の効率化を図るため」とか「マーケティングが急速に変化している今日、広告やマーケティング業界の仕組みに精通している人物を採用することは効率性の観点からも重要」と述べており、そこには徹底した効率性重視の姿勢が見られます。</p>
<p>また、こうした強力な布陣を敷くことで、CMOを社内マーケティング部門を管理するという単なる部門長の役割から、競争力や成長の源泉、あるいは企業の価値創造のドライバーとしての役割への転換を意図していることは明らかです。</p>
<p class="subtitle">Chief <u>Marketing</u> OfficerからChief <u>Growth</u> Officerへ</p>
<p>これは、「2007年マーケティング関連の10大トレンド予測」(前述)で、マドックス女史が指摘していることとも符合します。彼女は業界関係者の言葉を引用し、2007年が「第3世代CMO」の飛躍元年になるだろうと予測しているのです。</p>
<p>第1世代は90年代前半に登場した「C」とは無縁の名ばかりのCMO。第2世代は90年代後半~2000年代初頭の実務派CMO。それに対し、第3世代は、CEO、CFO、COOからも尊敬されるだけの影響力と指導力を兼ね備え、マーケティングの投資効率(ROI)という視点をもったCMOだそうです。会社の売上・成長により直接的にかかわる第3世代のCMOを、クリエイティブや広告に精通した第2世代のCMOと区別するため、CGO(Chief Growth Officer)という肩書きすら登場したほどです。</p>
<p><img border="0" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/05/06/070507_cmo3.jpg" title="070507_cmo3" alt="070507_cmo3" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
そうした第3世代CMOのさきがけ的存在が、2001年にP&Gのグローバル・マーケティング・オフィサーに就任したジム・ステンゲルで、しばらくは彼の独走が続いていましたが、この2年ほどで、バーガーキングのラス・クライン、スターバックスのアン・ソンダース、GEのベス・コムストック(右写真)など、第3世代CMOも徐々に厚みを増してきました。キンバリー・クラークのパーマーCMOはこうした新しい時代のうねりをさらに加速させることでしょう。</p>
<p>ひるがえってわが国の実情はどうでしょう。『<a href="http://book.diamond.co.jp/cgi-bin/d3olp114cg?isbn=4-478-50276-5">CMO マーケティング最高責任者</a>』(ダイヤモンド社2006年12月刊)によると、フォーチュン1000社の47%がCMOを設置しているのに対し、日本では大企業に限定しても5%未満だそうです。では、その中で第3世代CMOと呼べる人はどれだけいるのでしょうか。マーケティング活動のアカウンタビリティを論じるのに依然として「認知率」などの指標を用いているのは第2世代CMOの特徴だそうですが、そんなことを考えると、ちょっと背筋がぞっとしませんか?</p>
<p></p>
<div align="right">吉崎 弘高(代表取締役社長)</div>
acorntokyo
2007-05-07T13:23:58+09:00
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社会に良いことをする企業が儲かる?
https://acorn.typepad.jp/trends/2007/04/post_803a.html
ここ数年、新聞や雑誌、テレビなどで『企業の社会貢献活動』や『CSR経営』といった...
<p><img border="0" alt="070417_csr" title="070417_csr" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/04/16/070417_csr.jpg" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />ここ数年、新聞や雑誌、テレビなどで『企業の社会貢献活動』や『CSR経営』といったフレーズや関連記事を目にする機会が増えています。また、実際にこれらの活動にこれまで以上に積極的に取り組む企業も増えてきています。</p>
<p>では、企業がここまで積極的に取り組むその動機は何でしょうか?</p>
<p>「社会的な要求の高まりへの対応」「経営者の素晴らしい志」など、企業により様々でしょうが、欧米企業を対象とした数年前の調査では、企業がCSR経営に取り組む最大の動機は企業イメージの向上、PR効果を期待してのことだったそうです。</p>
<p>しかし、1月29日付のビジネスウィーク誌の特集によるとそれはもう昔の話。</p>
<p>最近は、社会貢献活動を漠然としたイメージアップではなく、本業の収益拡大により直接的に結びつけていこうという事例が増えてきているようです。</p><p class="subtitle">社会貢献活動を途上国市場の開拓手段に</p>
<p>例えば、ユニリーバ社。</p>
<p><img border="0" alt="070417_unilever" title="070417_unilever" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/04/16/070417_unilever.jpg" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
2004年の3月、同社はブラジルのサンパウロのスラム街ファベーラに、現地の家電メーカーやNPO、サンパウロ市と協力して、同社の洗濯洗剤ブランド「OMO」の名を冠した無料のランドリーをオープンしました。</p>
<p>36台の洗濯機を備えるこの施設は、スラム街の住民なら登録すれば一回一人当たり2時間無料で利用でき、彼らに経済的・時間的なメリット、そして何より清潔で快適な日々の生活をもたらしてくれます。</p>
<p>そしてこの取り組みは、社会貢献活動として素晴らしいばかりではありません。実は、洗濯洗剤「OMO」の認知度や好意度を高めるために大きく役に立っているのです。</p>
<p>なお、同社は他の発展途上国でもその国に合わせた様々な社会貢献活動を行っています。</p>
<p>医者の数が絶対的に不足しているバングラデシュで無料の移動式診療所を開設したり、ガーナではヤシ油工場から廃棄されるヤシの実をリサイクルし貧困層向けの持ち運び可能な飲料水を製造したり。</p>
<p>このような積極的な取り組みの背景には、同社にとって発展途上国が、現在の売上の約40%を占め、なおかつこれからも成長が見込める戦略的に重要な市場であるという事実があります。</p>
<p>同社CEOのパトリック・セスコーは次のように述べています。</p>
<p>「企業がコミュニティや環境に与える影響について考えるということは、もはや自社の成長やイノベーションについて考えることと同じである。いや、いずれはビジネスを行う唯一の方法になるだろう」</p>
<p>そう、彼らは自分たちのビジネスの将来のために、戦略的に社会貢献活動をデザインし、取り組んでいるのです。</p>
<p class="subtitle">気付き始めたビジネスリーダーたち</p>
<p>他の例では、ダウケミカル社は、世界中で12億人もの人がきれいな水を入手できないという課題を解決するプロジェクトに、国連や財団など共同で取り組んでいます。ダウケミカルによると3億人にきれいな水を提供しうるというこのプロジェクトは、同時に同社の水浄化システムに30億ドルの売上をもたらしうるそうです。</p>
<p>また、社会貢献活動が役に立つのは、直接的な売上の向上だけではありません。</p>
<p>製薬会社のグラクソ・スミスクライン社は、貧しい国々のための新薬の開発に積極的に投資していたところ、それらの貧しい国の政府が、同社の特許を保護することに協力的になってくれたそうです。</p>
<p>他にも、ビジネスウィーク誌の特集には、他にもトヨタ、ルノー、ノキア、HP、東芝、デル、HSBC、フィリップス、ソニー、松下、マークス&スペンサーなどが、社会貢献活動を戦略的に業績につなげる取り組みを行っている企業としてリストアップされていました。</p>
<p>マッキンゼー・グローバル・インスティチュートのレニー・メンドーサ氏は「ビジネスリーダーにとって、サステナビリティ(持続可能性)という概念は、非現実的な理想に基づいた単なるコストでしかなかった。しかし、今や、最も優先順位の高い課題として掲げられている」と、状況の変化を指摘します。</p>
<p class="subtitle">将来への課題</p>
<p>ただ、ここまでは成功事例を紹介してきましたが、実際にはどのような活動を行うのが良いかというのは、それぞれの企業にとってなかなか難しい課題のようです。</p>
<p>例えば、フォードの前CEOは自然保護に熱心だったそうで、工場周辺の自然保護のために20億ドルを投資し、環境系のNGOに対しては2500万ドルを寄付しました。社会貢献活動の費用としては桁違いの金額です。</p>
<p><img border="0" alt="070417_car" title="070417_car" src="https://acorn.typepad.jp/photos/uncategorized/2007/04/16/070417_car.jpg" style="margin: 0px 0px 5px 5px; float: right;" />
しかし、本業において燃費の悪いSUV車やトラックを製造し続けているため、専門家から「自然保護ではなく、燃費の良い車の開発に投資すべきだ」という批判を受けています。何とも残念な話です。</p>
<p>大手戦略コンサルティングのマッキンゼー社が多国籍企業のトップ1,144人に行った調査によると、79%が企業の社会的責任に関わる課題が将来的に自社に何らかの影響を及ぼすと考えているものの、それに現時点でうまく対応できていると回答したのは、わずか3%。これまでとは違う課題に、名うての敏腕経営者たちも四苦八苦しているようです。</p>
<p>このデータから見ても、まだまだ試行錯誤が続くのかもしれませんが、個人的には、動機が何であれ、社会に利益を還元する企業、社会に良いことをする企業が儲かるという考え方が広まりつつあるというのは、素晴らしい流れだと思います。</p>
<p>企業にもメリットがあるということは、単なる慈善活動に比べ、その活動を企業が拡大・継続していく可能性が大きいはずですから…。</p>
<p>(もちろん、利益とは関係なく素晴らしい志をもって社会貢献活動を行っている企業は世界中にたくさんありますし、それはそれで素晴らしいことです)</p>
<p></p>
<div align="right">番野 智行(取締役 / エグゼクティブコーディネーター)</div>
acorntokyo
2007-04-17T09:49:13+09:00