昨日の土曜日はひさびさのOFF。
ものぐさのらっこはOFFのときはひたすらごろごろしながらテレビを観たり、
昼寝をしたり… ジョギングなんてとんでもない。。でもごろごろしてても
面白い発見はありますよ~
※といっても知らなかったのはらっこだけで、皆さん方はとっくにご存知
の話かもしれませんが。。(笑)
たまたまTBSで『榊原・嶌のグローバルナビ』という番組をやっていて、
たまたまそこに高島宏平という若者がゲストで出演していたのです。
で、なんとなく観ていたら、すでに累計35万人のユーザーが利用している
有機野菜などの安心食品宅配サービス「おいしっくす」の社長とか…
それだけだったらよくありそうな話なので、チャンネルをFOXかなんかに
切り替えていたのでしょうが、2000年に創業したときには野菜や農業のこと
などまったく知らなかった二十代の若者が…というあたりでなぜか気になり、
客から注文を受けてから野菜を収穫し、最短3日で自宅まで届けるという
在庫ゼロの独自の物流システムを構築…といったあたりでもう興味津々。。
とにかくその発想が面白いのです☆
たとえば、マッシュルームの「石づき」です…
マッシュルームの大きさをそろえ、みてくれをよくするため、出荷時点で
切り落とされ、捨てられていた部分が「石づき」です。ところが、この部分、
旨みが凝縮しているので、スープにカレーにパスタに…とちょっと工夫さえ
すれば、シャキシャキ食感とあわさってなかなかいけるじゃないか、という
ことに気づいたそうです。。
でも、その根底にあるのは「もったいない」の発想。
石づきに限らず、大手流通ルートに乗せるためには、実際の美味しさよりも
「形と大きさをそろえる」ことを優先するため、捨てられるものも多いとか。。
もしくは、美味しいことを知っている生産者だけが食べ、消費者の口には
入らない食材も多いのだそうです。これらはみな、生産者や消費者の都合
ではなく、大手流通の都合で切り捨てられているものです。
そこから誕生したのが、「ふぞろいの野菜たち」と名づけられたシリーズ。。
高島さんたちは、農家を一軒一軒訪ね、生産者だけが知っている美味しい
野菜や食べ方を聞いてまわったり、ナマでも食べられるほどジューシーな
ピーチかぶのように普通の流通ルートには乗らないような野菜を発掘した
のだそうです。
若者たちは、こうして「大手流通の都合」を一切排除し、生産者と消費者とを
直結する「ネットの八百屋」を作り上げたのです。しかも注文を受けてから
収穫し、それを3日程度で届けるため、新鮮そのもの。
30代~40代の働く女性…特に子供をもつ働く女性からこういうサービスが
支持されないわけがありません。
しかもですよ。。ユーザーからの「美味しい」という評価が特に多く寄せられた
生産農家を「農家・オブザイヤー」として表彰するなど、農業を「元気にする」
ための取り組みも行っています。作り手のモチベーションを刺激し、これまで
後継者不足であった農業に、若者の関心を惹きつけているのです。
ちなみに、おいしっくすの高島社長… 若い(とはいっても34歳かな?)のに、
発想が斬新であるだけでなく、ビジネスモデルの構築にも卓越しているような
印象を受けたので、ちょっと調べてみました。
そうしたら、やはり元マッキンゼーでしたね~ 東大大学院で情報工学専攻を
修了後、マッキンゼーに入社。2000年においしっくすを作るために退社する
まで、Eコマースグループのコアメンバーとして活躍していたとか。。
しかも、おいしっくすでの実績が評価され、2006年にはEntrepreneur of The
Year Japanのファイナリストに、翌07年には「ヤング・グローバル・リーダー」
で世界のリーダー150人に選出され、08年には起業家表彰制度「DREAM
GATE AWARD 2007」を受賞。。とまぁさもありなんという輝かしい受賞歴!
http://www.dreamgate.gr.jp/award07/award/index.php
そして、2007年10月19日の「らっこの独り言」でもとりあげたTABLE FOR
TWO(TFT)とも連携し、TFTの活動を企業・大学・官公庁の食堂だけでなく、
一般の利用者にも広げるため、TFTヘルシーメニューの一般販売を行って
いるのです。えらい☆
http://acorn.typepad.jp/seaotter/2007/10/index.html
先月ご紹介した「かものはしプロジェクト」もそうですが、日本の高度成長を
支えた企業戦士たちとは明らかに異なるメンタリティーと価値観をもつ若者
が着実に増えているのですね。
日本の…そして世界の…未来もちょっぴり明るくなったような、そんな気が
します。
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