このところ右手の親指が痛い。
小指なら誰かに噛まれた艶噺(?)ですむけど、親指ともなるとそんな冗談もいってられないですね。Yシャツのボタンをとめるにも、ミネラルウォーターのキャップをゆるめるにも、ひと苦労です。
で先週、行きつけの整体治療院で診てもらったところ、頭の使いすぎ…とか。そのときの説明が実におもしろい…というか妙にナットクできるものだったので、ちょっとご紹介しましょう。
要するに、人間の脳と手は密接な関係があるのだとか。特にサルと違って「対向運動」のできる親指にはつねにねじれプレッシャーがかかっているのだそうです。
小学生のときに鉄棒で逆上がりをしたことあるでしょ。あのとき鉄棒をどう握ってましたか? 普通、親指は人差し指から小指までの4本と同じ側じゃなく、反対側から鉄棒を包み込むように握ってましたよね? あれが対向運動というやつで、サルやほかの動物にはできない運動だそうです。
で、人間サマはこの対向運動ができるようになったこおかげで道具を使えるようになり、急速に脳が発達したわけですが、解剖学的にいうと、対向運動のできる親指にはつねにストレスが加わっているため、徹夜作業みたいに頭をフル回転している状態がずーっと続くと血流が脳に集まり、指先までは十分に回らなくなる…そうすると、もともとストレスフルな親指が真っ先にダウンするのだそうです。
なるほど、フムフム…と思っていた矢先、金沢工業大学の数ある異色研究所の一つ、「未来デザイン研究所」から最新ジャーナルが届いたのです。ジャーナルといっても、古書のような不思議なパッケージ。
18世紀の英国の解剖学者、チャールズ・ベル著“The Hand, Its Mechanism and Vital Endowments, as Evidencing Design”の初版本(1833)からヒントを得たパッケージだそうですが、中を開けると、奇しくも、脳と手の関係についての論文集で、整体の先生から聞いた話と同じことが書かれていたので二度びっくりです。
やはりこりゃ温泉にでも行ってのんびりするしかないかな(笑)
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