昨日届いたばかりのAdvertising Age誌(広告業界の業界誌です)。例によって面白い記事が満載だけど、らっこが注目したのは、"Wendy's Gets the Love Bug"と題した記事です。
タイトルからも分かるように、米ハンバーガーチェーン業界3位のウェンディーズ社に関する記事です。同社が広告とメディアの扱いをマッキャンエリクソンからサーチ&サーチに移したこと自体はすでに1月に報道されましたが、この記事はその背景を克明に述べているのです。
広告主が扱い代理店を変えることはちっとも珍しいことじゃないけど、今度の交代劇だけは要注目です。なぜって、ピッチ(競合プレゼン)なしで、総額363億円もの扱いが別の広告代理店に移ってしまったんです。これはれっきとした“事件”です。
理由はたった一つ。ウェンディーズ社のCMOが、サーチ&サーチのケビン・ロバーツCEOの提唱するコンセプト“Lovemarks”に惹かれたから。しかも、昨年9月には、J.C.ペニーが同じ理由から長年つきあいのあった代理店DDBからサーチ&サーチに乗り換えているのです。
コンセプトの持つパワーってすごいですね。
既成概念を打ち破って、新しいコンセプトを打ち上げる。既成概念に縛られないということは、ブランド認知率とかメディア効率とか、すなわち既成のゲームルールの中で競い合う必要がないわけです。もし、そんなことができれば、日本だけじゃなく世界中の広告会社にとって夢のような話ですね。
ふと、一昨年、アメリカで出版され話題となった“Blue Ocean Strategy”を思い出しました。
コンセプト「Lovemarks」とは何ですか??今度コンセプトを簡単に説明してください!
投稿情報: 佐藤 純 | 2007年2 月 8日 (木) 08:42
ごめん、今、このコメントに気がついたところです。Lovemarksって、今、最もホットなブランド理論(っていうか思想・哲学に近いかな)で、広告やマーケティングの世界では知らない人はいないっていうほどです。今度会ったときに説明します。もしくは番野君に聞いてください。エイコンでは彼だけが第一作も続編も原著で読んでいるので。
投稿情報: らっこ | 2007年3 月29日 (木) 23:36