たしかにロンドンの地下鉄って、ひどいですね~
ね? 誰もが、フリーペーパーに夢中ですよ。「フリーペーパー」といっても、
日本の『R25』みたいな情報誌じゃなく、地下鉄の入り口で無料配布している
タブロイド版の「新聞」です。
10年前『Metro』が誕生して大ヒットしたと思ったら、今度は「柳の下のドジョウ」
を狙って、『thelondonpaper』や『Lite』が参入。で、その紙面たるや、ゴシップ、
猟奇犯罪、セックスなど低次元の記事で埋め尽くされています。
無料だから誰もがこれを手にし、地下鉄の中で読み終わったらそのまま座席
に置いていく。。それを次に座った人が読み、読み終わったらまた置いていく。
地下鉄の中で本を読んでるような人は明らかに小数派…というか、むしろ
例外派です。
そんな「知性のかけらもない、目を覆いたくなるような惨状」を嘆く「良識派」も
多いとか。。
※最近は減りましたが、日本でも一昔前は、男性諸氏の誰もが車内でマンガや
スポーツ紙を広げる光景が毎日のように見られましたね~
で、そんな「良識派」がついに立ち上がった…そんな記事がFTに載ってました。
http://www.ft.com/cms/s/f067fbd0-1ce3-11de-977c-00144feabdc0.html
「良識派」といっても、ごく普通のロンドン女性。。ある晩、友だちとの雑談の
中で、誰もが考えもせずに手渡されるフリーペーパーに目を通している現状を
嘆き、「せめて何を読むかは、自分で決めるべきよね」という話になったとか。。
そんな話をFacebookにアップし、その名も“Choose What You Read”という
グループ(=mixiで言うところのコミュですね)を半分冗談で立ち上げたら、
1週間もしないうちに150人が参加! で、参加者はその後も増える一方。
じゃ、嘆いてばかりいないで、何かしようよ、ということで今年2月から始まった
のが、この運動。。ロンドン子に呼びかけ、読み終わった本を寄付してもらい、
それを毎月第一月曜日、ロンドンの主な地下鉄の駅で、希望者に無料配布。
そして読み終わった本は、駅構内に設けた返却箱に入れてもらう。。
みんなの寄付で集まった本には、すべて表紙にこのロゴを貼って、読み終わった
人は本の内側に貼られているステッカーに自分の名前を書き込んで、返却箱に
戻す。。これって、要するに図書館と同じ仕組みですよね~
図書館と違うのは、人々の善意で本が集まってくるので、蔵書を増やすために本を
“購入”する必要がない。。そして貸出場所が地下鉄というもともと大勢が集まる
場所、という点ですね。
口コミでも話題となり、このシステム。。今や大人気。
もちろん、らっこもFacebookでさっそく加入して、エールを送りましたよ。。
http://www.facebook.com/photo_search.php?oid=17354012061&view=all#/group.php?gid=17354012061
日本からはどうやら初参加のようです。ただ、ロンドンはちょっと遠いので、
読み終わった本を気軽に持ち込むというのはできませんが…(笑)
とにかく、一人の人間の“思い”が、世の中を変えることができる。
それもこれも、FacebookのようなSNSのおかげなんですね~
コメント