昨日の夕方は実に不思議な天気でしたね~ 突如、雨が降り出したかと
思えば、空には雷鳴がとどろき、生暖かい風が吹き荒れ…
Shall we meet in thunder, or in lightning, or in rain?
あたかも『マクベス』の第一幕さながらのweiredな空気が漂う中、相方と
一緒に東京倶楽部に向かいました。明治17年、時の外務大臣井上馨の
発案で設立された日本最古の倶楽部で、吉田茂、芦田均、白洲次郎等も
メンバーに名を連ねていたとか。。
そんな格式の高い倶楽部に出向くきっかけとなったのは一通の招待状。。
招待状の裏のシールは、城の上に「勇敢と忠実」を意味するラテン語を
配したMaclachlan家の家紋です。
実はこれ、英国の某団体役員Iさんの還暦祝賀ディナーの招待状です。
二十年来の親友であるIさんが、スコットランドの名門、Maclachlan一族の
末裔であるとは知りませんでした。
http://en.wikipedia.org/wiki/Clan_Maclachlan
で、もっと驚いたのは、そのIさんがスコットランドの正装、キルトで出迎えて
くれたことです。
本物のキルトを間近で見るのは生まれて初めてなので、興味津々。。
このタータン柄はMaclachlan一族のもので、広げると7m50cmもあるとか!
そんなに長いウールを深めのプリーツをつけながら腰に巻きつけるので
結構重たいのだそうです。
ぶら下げたポシェット状のものは「スポラン(Sporran)」といういわば財布
で、アザラシの革で出来ているとか。。そして右足のソックスの内側には
ダガー(短剣)がしのばせてあります。
招待状のドレスコードには「jackets and ties or national dress」と記して
ありましたが、まさにnational dressですね。
じゃ、こちらもnational dressで、と日本のnational dressである着物姿の
相方と並んで記念撮影です。
三々五々集まってくる招待客を見ていたら、キルト姿の人が他にも数人
いました。もちろん、タータン柄は一人一人違っています。
各自、グラス片手に立ち話を楽しんだ後、ようやくディナーの始まりです。
招待客の何人かが祝辞を述べましたが、なかでも光っていたのは、
駐日英国大使、David Warren(写真左端)のスピーチでした。
趣味が演劇というだけあって、小さな声でも通るのです。抑制の効いた
静かな語り口の中に散りばめられたユーモア、格調の高さ、そして完璧な
間のとり方…
コミュニケーションの奥深さをまた一つ勉強させてもらいました。
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