これってコミュニケーションの原点ですよね。
なにか言う前に、まずは相手の話をきちんと聞く。。 謙虚に耳を傾ける。。
Hearing is not listening.
Listen for feelings as well as content.
だから、効果的なコミュニケーションのデザインが仕事のエイコンでも当然、
まずは相手の話をきちんと聞くよう心掛けています。これはActive Listening
とも相通じる姿勢かもしれません。
http://www.studygs.net/listening.htm
http://jp.youtube.com/watch?v=7AxNI3PhvBo
ただ、実際にやってみると分かりますが、これって結構むずかしいことです。
商談や、プレゼン後のQ&Aでも、相手の言葉に謙虚に耳を傾けるどころか、
「次にどう言えば相手を説得できるだろう」といったことで頭が一杯。。
そんなこと経験したこと、ありませんか?
そんなときは、心が「自分のこと」で一杯になっているので、相手が言おうと
していることを「きちんと聞く」だけの余裕などありません。
やっかいなのは、「きちんと聞かなかったこと」の影響が双方向ではないと
いうことです。「聞かなかった側」は何も感じないのに対し、「聞いてもらえ
なかった側」はそのことをとても敏感に感じるものだからです。
「こいつは俺のこと分かろうとしてないな」、「自分の意見を押しつけようと
している」、「無視された」…など、受け止め方はさまざまですが、共通して
いるのは、すべてネガティブな反応であるという点ではないでしょうか。
紛争やもめごとは、「相手の話をきちんと聞かなかった」ことが一因となって
いる場合が意外と多いそうです。それどころか、無視されたという気持ちは、
その人の自殺や、場合によっては恨みや絶望による殺人につながる場合も
けっして珍しくありません。
そんな考えをまた新たにしたのは、昨日の朝日新聞を読んでいたときです。
秋葉原の無差別殺傷事件の加藤容疑者が携帯サイトの掲示板に書き込み
をしていたことは、既に知られていますが、捜査本部の調べでは、事件直前
にはこの掲示板で他からの反応がなくなっており、同容疑者は「無視された
ようになった」と話しているとか。。。
もっと印象的だったのは、取調べに素直に応じている同容疑者が取調官に
ついては「初めて話をきちんと聞いてくれる人ができた」などと話している
…というくだりです。
もちろんこれは極端な例ですが、加藤容疑者のこの言葉は私たちが日頃
忘れがちな、でもとても大切なことを私たちに教えてくれているのではない
でしょうか。
企業間の話し合いでも、社内の会議でも、同僚や恋人同士の語り合い
でも、そして親子の会話でも… 基本は同じですね。
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