今週も一つ、プレゼンテーション作業を終え、ほっとしているところです。
でも日本人ってどうしてこうプレゼンテーションが下手なんでしょうね。
おっと誤解されるといけないので言っておくと、欧米でもプレゼン下手は
たくさんいます。
あのビル・ゲイツですら目を覆いたくなるほど下手ですよ(笑
でも、「さすが!」と唸らせてくれるプレゼンテーションの多さでいうと、
残念ながら軍配は欧米企業に上げざるを得ません。
過去20年以上、日本企業のプレゼンテーションを見てきましたが、
心に残るプレゼンテーションは一つもないのです。
それにはいろんな原因が絡んでいますが、「継ぎ足し」メンタリティも
その一つ。。
いろんな部署のいろんな立場の人が、「これも是非、言いたい」、
「これも言っておかなくちゃ」と、訴求要素をどんどん継ぎ足し。。
箱の中にどんどん詰め込んでいくわけです。
木に竹を接いだようになろうと、小学生が作った散らし寿司のように
収拾がつかなくなろうと、そんなことお構いなしに、ギュウギュウ詰め
込んでいくものだから、聞き終わっても、なにひとつ印象に残らない。。
そんなプレゼンテーションになってしまいます。
悲しいですね~ 「削る」という発想が欠落しているのです。
そんなとき、英国人の仲間から、『Presentation Zen』という本を
薦められました。その本を注文する前に、著者のGarr Reynoldの
ブログをちょっと覗いてみました。
http://www.presentationzen.com/
そうしたら、その4月6日の日記に、彼がグーグル本社で行った
「効果的なプレゼンテーションの仕方」に関するプレゼンテーション
の模様がアップされていました。
1時間に及ぶそのYouTubeを見てみると、らっこがつね日頃、
感じていることが見事に網羅されてるじゃありませんか。
プレゼンテーションに携わるすべての人にとって“必見”です。
プレゼンテーションを効果的にするためのポイントが幾つも出て
きますが、とりあえず一つだけキーワードを挙げておくと。。
SIMPLICITY
プレゼンテーションに限らず、文章でもスピーチでもなんでもそう
ですが、SIMPLEなほど分かりやすいし、記憶に残るもんですが、
この“SIMPLE”ってゆうのが実は一番難しいのです。
削る作業だからです。
研ぎ出す作業だからです。
本当に大切なことがくっきりと浮かび上がるよう、枝葉をどんどん
切り取っていかなくてはなりません。
で、枝葉を切り捨てていくためには、なにが「枝葉」かを知る必要が
あるわけです。
... make a choice about what's important,
and let go of all the rest.
すなわち、深い洞察と強い精神力の両方が問われる作業なのです。
SIMPLEなプレゼンテーションほどインパクトも大きいのは、そうやって
削りに削ったものだからでしょうね。
彼がそのプレゼンテーションの中で、引用しているある庭師の言葉を
らっこも最後に引用しておきましょう。
"Simplicity means the achievement of maximum effect
with minimum means."
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