Whew ... たまるもんですね~ IN BOXっていうのは。。ちょっと気を抜くと
山のようです。ピサの斜塔のようにいつ崩れてもおかしくないほどです。
仕事が一段落したので、片っ端から書類をOUT BOXに放り込んだり、
DMを次から次へ破り捨てていたら、ふと真っ赤な封筒の裏に書かれた
この文字が目に飛び込んできました。
ふだんならそのまま捨ててしまうのに、なぜか今晩は気になりました。
やはりあのプロジェクトの直後だからでしょうか。。
pithyは、辞書には「端的な」とか「的を得た」といった訳語が載ってますが、
もともとは植物の「髄」(→「精髄」→「核心」)を意味するpithの形容詞。。
だから、文章で“pithy”と言えば、ふわふわと
まとわりついているものをすべて剥ぎ取り、
皮をむいた「髄」の部分ですね。。要するに。
「骨の髄までしみこんだ」ってよく言いますが、
「髄」にはおいしさが凝縮しています。その
「髄」が輪郭をあらわにするまで、表皮をそぎとって辿り着いた
直截な表現。。それがpithy。。
Merriam-Websterでは日本の英和辞典などよりはるかに分かりやすく
定義してますよ。
having substance and piont
このそぎとった部分をストーンとぶつける。。だからその言葉には、
当然「パワー」があります。
一方、succinctは、辞書的には「簡潔な」。。ですが、「言葉少なく」と
いったニュアンスで、饒舌の対極にある言葉です。
こうした二つの言葉を並べ、括弧内にさりげなく「いつもながら」と
もってくるあたり、さすがEconomistですね~
* * * * *
翻って日本の企業を見てみると、スローガンにしてもなんにしても、
どうして“substance”とは関係のない修飾語が多いのでしょう。
あれも言いたい、これも言っておかなくては。。といった社内の声を
集大成した結果なのでしょうか。おまけに、どの企業でも、「地球」や
「発展」といったきれいごとの言葉が目立ちます。
そのため、かえってインパクトはうすれ、メッセージは相手の心に
届かない。。そんな悲しい事態を招いていても、誰一人それに
気がつかない。。
ほんとうに悲しいことです。
日本の企業が、そして日本人が、“Pithy and succinct”の大切さに
目覚めるのはいつのことでしょうか。
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