今日は撮影本番です。天気もいいし、久々の現場仕事。しかも東京を離れられる。ときたらもうルンルン遠足気分。でも、現場って言っても、僕はプロデューサーじゃないし、銀レフ持つわけでもない。じゃなぜ、異文化間コミュニケーションのコンサルタントが撮影現場に?
実は、某外資系企業トップのスピーチ映像を全国の販売店向けに放送したいということで、そのスピーチライティングを頼まれたのがことの発端。
で、こんなことやあんなことを言いたい、という大まかな話は聞かされていたけど、「肉付けはスピーチライターにお任せ」とか。じゃあということで、CEOの過去の発言録を読み込み、その企業の戦略や課題を頭に叩き込んだ上で、売りの現場の人たちのハートに響くためのアプローチを考えながら、原稿を書いたわけです。もち英語ですよ、外国人のCEOだから。
で、先週、締切の半日も前に納品。あとは万一、CEOから修正リクエストがあっても、週末までに対応すれば撮影にはじゅうぶん間に合うはず…と踏んでいたら、それが見事にはずれてしまったのです。こういうヨミっていうのは往々にしてはずれるもんですよね(笑)。
ちょうど海外出張中だったCEOの帰国が遅れ、しかも撮影当日まで原稿を読む余裕がないという悪い知らせが入ったのです。プロデューサーや撮影クルーはパニックです。そうなれば、カメラを回し始める直前に時間をとって、そこで原稿を読んでもらい、直しが必要ならその場で対応するという綱渡りをするしかない。「だから、らっこさんも現場に来てください」となったわけです。
話は撮影直前に飛びます。社長室は照明機材等のセッティングの最中なので、隣の会議室で、くだんのCEO、小さく声に出しながらスピーチ原稿を読み始めました。12分も経った頃かな、原稿を机に置いたので、"Well, how was it?"とたずねたら、一呼吸置いて、"Perfect!"のひとこと。要するにワンワードも修正なし、ということです。
"Yes, I knew you'd say that."-これは、らっこの独り言です。決して自慢するわけじゃないけど、こういうことってよくあるんです。
でも、本当の遠足じゃないし、電車乗り継いでの久々の遠出。やっぱ疲れました。
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