さきほど仕事の合間にちょっと一息…と思ってTVのスイッチをONにしたら
「CHANGE MAKER」(新シリーズ)の第1回目をやってました。
ラッキー!^^
いつもこうした“偶然”が味方してくれるのです。
世界のさまざまな問題に挑戦し、解決策をビジネスとしても成功させようと
しているチェンジメーカー。。今回はケニアでミツバチの飼育を通じて農村の
貧困解決に取り組んでいるファルーク・ジワ(Farouk Jiwa)さんの話でした。
養蜂に最も適した土地でありながら、伝統的な採取方法でわずかしか収穫が
なく、輸入品に圧倒されていたケニアのハチミツ。売り場で輸入品のハチミツ
だけが並ぶ光景を見て、ジワさんはひらめいたそうです。
ミツバチを飼育し、ハチミツを販売する独自のシステムをつくり、それで貧困を
少しでも解決しようと… 具体的には、効率のよい最新式巣箱を大量に仕入れ、
それを農民に1個6,000円という廉価で販売し、それでつくったハチミツを必ず
一定金額で買い取るという契約を結ぶわけです。
このシステムの“ツボ”は、巣箱を決して無償提供せず、“販売”するという点
です。ジワさん曰く、「無償というのは人の尊厳を傷つけます。自分でお金を
出してこそ、a sense of ownershipも生まれるし、やる気も出るものです」
そのとおりですね。でも、原価に近い価格で販売するとはいえ、6,000円という
のはケニアの農村の人たちにすれば、とても簡単に払える金額ではない…
そこで、ジワさんが考案したのは現物による分割払い方式。。すなわち農民は
巣箱の購入時点では一銭も払わず、収穫したハチミツを買い取ってもらう際に
買い取り金額の25%を巣箱の分割支払い分として差し引いてもらうという方式
です。これだと、農民は経済的な負担を一切感じることなく、収入を得ることが
できるというわけです。分割支払いが完了すれば、全額が農民の収入になる
のは言うまでもありません。
最初は半信半疑だった農民たちも、成功例を目の当たりにするにつれ、一人
増え、また一人増え、今では数千もの農家の人たちが“Honey Care Africa”
に参加。ハチミツの国内シェアの3分の2を占めるまでになったそうです。
“Honey Care Africa”というのは、このために、ジワさんらが設立した会社の
名前でもありますが、素晴しいのは、Tripartite Modelと呼ばれるWin-Win-Win
のビジネスモデルです。
すなわち、“Honey Care Africa”自体は営利企業ですが、世銀やEU、NPO等と
連携し、地域コミュニティとの三位一体で事業を推進するというビジネスモデル
ですが、詳細は下記のリンクでどうぞ。。
http://archive.mag2.com/0000102065/20050807173000000.html
http://www.honeycareafrica.com/
http://www.honeycareafrica.com/files/work.php#africa
ところで、この番組でチェンジメーカー(社会起業家)の“ツボ”をコメントしていた
のは慶応義塾大学総合政策部専任講師の井上英之さん。。
可愛らしい童顔(?)ですが、実は、知る人ぞ知るチェンジメーカーの第一人者。
そして当社の若手役員、番野の昔からの友人でもあります。
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