手の冷たい人は心が温かく、手の温かい人は心が冷たい。。
たしかそんな諺があったような気がしますが、その逆の話が昨日の
朝日新聞に載ってました。
http://www.asahi.com/science/update/1027/TKY200810270066.html
アメリカの学者がエール大生41人を使って実験したところ、要するに
同じ人でも、手を温めると、手が冷たいときに比べ、初対面の人に
対してもやさしくなれるし、思いやりも出てくるというのです。
米科学誌『サイエンス』の10月24日号にこの実験結果が発表されて
からというもの、アメリカではこの話題でもちきりです。
曰く、「ガールフレンドにやさしくしてもらいたければ、
彼女の手にホットコーヒーを持たせればいい」とか、
「手をさすって温めれば?」。。
といった具合です。
この実験を行った2名の学者のうち、ローレンス・ウイリアムズ博士は
コロラド大学でマーケティングを教えているだけあって、今回の実験は
マーケティングの分野でも示唆に富む結果をもたらしたとして、次の
ように言っています。
「寒い日に屋外で販促キャンペーンをやるときなどは、温かい
クッキーを配れば、商品に対する好感度もアップするでしょう」
たしかに、たしかに。。
それにしても面白い実験をする人がいるものですね。らっこが特に
「面白い」と思ったのは、実験結果もさることながら、実験のやり方
です。
この実験の真の狙いは、手の温度と心理の相関関係を調べること
にあったわけですが、被験者にそのことを気づかれてしまっては
客観的な実験ができない、というわけで、こんなことまで。。
ロビーに集まった学生たちを、研究助手が数人ずつエレベータに
乗せて実験会場のある上層階に案内するのですが、一度に乗る
学生と同数の研究助手が付き添うというのがミソです。
で、案内役の研究助手一人ひとりが、事前に示し合わせたとおり、
片方の手にコーヒーカップを持ち、もう片方の手に本を2冊かかえ、
クリップボードを腋に…といった、要するに両手が完全に塞がって
いる状態で、学生を案内するという寸法です。
そしてエレベータに乗り込むと、学生に「ちょっと
これ持っててね」と飲みかけのコーヒーを渡し、
自分はやおらクリップボードを手にして学生の氏名
とかいろいろ項目に記入し始める…
これがエレベータを降りて会場につくまで続くので、
ホットコーヒーを持たされた学生の手は当然温まり、
アイスコーヒーをもたされた学生の手は冷たくなる
わけです。
実はエレベータの中から実験が始まっているなんてことは当の学生
は気づくはずもありません。。 ふむ、うまいやり方ですね~
取引先を訪ねた際、冬場に温かい飲み物が出てきても不思議じゃ
ないけど、夏場に熱いお茶が出てきたら各々方、要注意ですぞ!
こちらに必要以上の好意を抱かせようという作戦かも。。(笑)
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