マラリア撲滅のためのキャンペーンについては4月21日の
ブログでもご紹介しましたが、昨晩、「ガイアの夜明け」を
見ていたら、これに日本企業が貢献しているのを知って
ちょっぴりうれしい気持ちがしました。
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview080603.html
その企業とは、住友化学です。同社では、蚊が触れるだけで
死んでしまう画期的な蚊帳を開発し、それをWHOやユニセフ、
アフリカ各国の政府に1張、約5ドルで供給しているとか。。
さらに、タンザニアの地元企業にも無償で
技術供与をして現地生産を行い、タンザニア
の雇用創出にも貢献しているのだそうです。
番組で紹介されていた、アフリカ全土を飛び
回ってこの蚊帳の普及活動を行う中西さんの熱意には頭が下がる
思いでした。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/071206/biz0712060235000-n1.htm
http://miyatak.iza.ne.jp/blog/entry/589893/
こういう持続的な支援は民間企業だからこそ可能で、たしかに
政府(ODA)ではむずかしいでしょうね。
それに、この蚊帳(商品名「オリセット」)は
農薬「ペルメトリン」を練りこんだ樹脂で作られ
ているため、洗っても効果が5年間持続する
ということで、その効果のすばらしさはWHOの
お墨付きだそうです。
ただ、ネット検索してみると、気になる話もあります。
「ペルメトリン」が発がん物質であるため、この蚊帳は利用者
の健康を阻害するおそれがあるとして「オリセット」の配布に
反対しているNPOもあるのです。
http://www.npo-supa.com/active/noyaku.html
そういわれてみると、たしかに「ガイアの夜明け」の映像でも
蚊がこの蚊帳に止まっただけでころっと落ちて死んでしまう、
しかもその強力な効果が5年も持続する。。というあたりに
一抹の不安を感じました。
もちろん科学的には賛否両論があって、明確な結論は出て
いないようです。
ただ、なにごとにしても、私たち一人ひとりが報道を鵜呑みに
せず、すべてのことが「両刃の剣」でありうるといった意識を
もつことは大切ですね。
お仕事中に覗きにきてしまいました。
pro-アフリカの私としては、この話、とても興味深いです。ただ、もし本当に人体にも影響があるのであれば、ふつうの蚊帳でも十分役に立つので、そもそもふつうの蚊帳をもっと流通させればいいのでは・・とも思いますよね。
投稿情報: 小島 | 2008年6 月12日 (木) 16:52
小島さん、まさにそのとおりで、「普通の蚊帳を普及させるべき」という見方も根強いですね。
ただマラリア撲滅という点では「オリセット」の方が“効き目”があるわけで、30秒に1人の割合で子供が亡くなっていることを考えると、母親からすれば多少の健康阻害の危険性はあるにせよ、効き目のある方を選びたいでしょうし…
いずれにせよむずかしい問題ですね~
投稿情報: らっこ | 2008年6 月12日 (木) 17:08