このところ徹夜続きだったもので、書こうを思っていたことを忘れてました。
実は、2週間ほど前、面白い体験をしたのです。
珍しくクレジットカードの使用明細をマジにチェックしていたら、なぜか身に覚えのない購読料なるものが毎年、引落されているのです。調べてみたら、デジタル版『VARIETY』の購読料じゃないですか!『VARIETY』といえば、知る人ぞ知るハリウッド御用達の“業界誌”…
で、思い出したのです。以前、エンタメ業界の最新ネタを調べるため、『VARIETY』のデジタル版を試読したことがあります。まともに年間購読すると結構高いこの雑誌、「最初の2週間は無料」というので、「しめた!」と思い、クレジットカードで申し込んだのですが、放っておくと有料購読になってしまうということを忘れてました。
すぐキャンセルするのを忘れたおかげ(?)で、それから丸2年も毎年、年間購読料をばっちり引落されていたのです。カードって便利だけど、こわいですね。
でも、ホントにこわいのは、ここからです。
すぐ解約しようといきり立ち、『VARIETY』の公式サイトにアクセスしたのですが、購読申込方法はすぐ見つかるのに、解約方法はどこをどう探しても見つからないのです。で、ようやく見つけたら、1-515-247-2993に電話するよう書いてあるじゃないですか!! 申込はオンラインで簡単にできるのに、解約となるとわざわざ国際電話をかけさせるとは…(怒)
もちろん電話かけましたよ。日本時間で夜中過ぎになるのを待って…
でも考えてみると、これってマーケティング的にはよくある手法ですよね。天神さまの細道じゃないけど、「行きはよいよい、帰りはこわい」とはまさにこのこと。
で、思い出したのが、子供の頃、近くの川でよく見かけた「筌」という魚を捕るための仕掛けです。「筌」という難しい漢字は「うえ」とか「うけ」と読むのだそうですが、らっこの育った地方では、たしか「つと」と呼ばれていたような…
要するに入り口が広く、先に行くにつれ細くなるよう竹で編んだ細長い筒状のもので、途中に「返し」という仕掛けがあります。ここを通り抜けると、もう後戻りできないというこわい仕掛けです。
で、ついでに調べてみたら、「筌」は日本だけじゃなく、中国にも大昔からある原始的な仕掛けらしく、荘子の親爺さんもこれを喩えになかなか含蓄のあることを言ってますね。最後にその一節を紹介しておきましょう。
「筌というのは魚を捕まえるための道具だよ。魚を捕らえてしまえば筌に用はない。筌のことは忘れてしまおう。わなは兎を捕らえるための道具だね。兎を捕らえてしまえば、わなのことなど忘れてしまう。言葉というのは意味を捕らえるための道具だ。意味を捕らえてしまえば、もう言葉には用はないのだから、忘れてしまえばよい。言葉を忘れることのできる人を見つけ出して、ともに語り合いたいものだ」(『荘子』より)
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